中前国際経済研究所(Nakamae International Economic Research)

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2018 / 05 / 07  17:00

補足資料を追加しました

2018年4月25日 の日本経済新聞『十字路』に掲載された
「金融の正常化」について、補足資料を追加しました
詳細はhttp://nier.co.jp/free/libraryをご覧下さい。
2018 / 04 / 26  07:00

新聞掲載情報

2018年4月25日 日本経済新聞『十字路』

金融の正常化
 金融の正常化は過剰債務の削減を促す。超金融緩和政策の下で、膨大な債務が積み上がり、経済の規模からしても、企業収益や家計所得に比しても大きくなり過ぎたからである。金利が上昇してくると、借り手は金利負担に耐え切れず、その活動の縮小を余儀なくされ、不況が訪れる。
 異常な金融政策の是正に動いているのは、米国だけでなく、中国もそうである。これが不況に向けての引き金になるとしても、これ以上、現状を引き延ばし、問題を拡大することは許されない、という決意である。この観点からすると、成長率やインフレが加速しようと、減速しようと、正常化の方向が変わることはない。株価が下落しても、銀行が倒産しようとしても、である。また不況化が進んでも、容易に利下げに向かうこともない。
 FED(連邦準備制度)の利上げを受けて短期金利は上昇してきているが、10年債利回りが3%程度でもみあっているのは、先行きの経済の見通しが悪化してきているからだ。これを企業業績の当面の好調さと合わせて「適温相場」と楽観視するのは、「ニューノーマル」時代への認識が欠けている。例えば、長短金利差の縮小は、銀行の収益力の悪化を示すだけでなく、その貸出意欲の低下をもたらすのである。
 1980年代初頭からの金融緩和政策は債務を異常に増大させ、これが限界にきたのが住宅バブルの崩壊で、リーマン・ショックを引き起こした。問題は、このショックに対する処方箋として、より異常な緩和政策で2010年代の経済を支えてきたことだ。
 これが再度、限界にきた状況での「ニューノーマル」時代だ、と捉えると、我が国には、こういった危機感が全くない。残念ながら、企業も家計も、自助努力でリスクに備えるしかないのである。

 

2018 / 03 / 28  10:00

補足資料を追加しました

2018年3月20日 の日本経済新聞『十字路』に掲載された
「減税効果と金利上昇効果」について、補足資料を追加しました
詳細はhttp://nier.co.jp/free/libraryをご覧下さい。
2018 / 03 / 22  07:00

新聞掲載情報

2018年3月20日 日本経済新聞『十字路』

減税効果と金利上昇効果
 設備投資が増えるためには、消費需要の拡大が必要だ。法人税率の引下げだけでは、投資誘因にはならない。従って、今回の米国の減税で重要なのは、家計向け減税の消費刺激効果である。
 10年間で総額1.45兆ドルの減税の内訳は、1.1兆ドルが家計向けで、0.35兆ドルが企業向けである。家計向けは8年間の限定なので、年平均1400億ドル弱、消費の1%強だ。法人減税だけが喧伝(けんでん)されるなかで、家計を無視できなくなってきている現実がある。
 失業率の低下に見られる完全雇用下でのこの減税を、景気の過熱とインフレの加速とみて、市場は金融政策の引締めと市場金利の上昇に結びつける。消費が一段と盛り上がり、設備投資の増加に結びつく、という見方からだ。
 問題は、米国景気の上昇期間が9年目という長期にわたっていることだ。しかも、この上昇は金融緩和でもたらされ、債務が異常に積み上がっている。FED(連邦準備制度)の利上げも、緩やかとはいえ2年以上続いている。クレジット・カードや自動車、住宅などローンの金利が上昇し、不良債権化も目立ち始めている。金利上昇が進めば、デフォルトは一段と増えてくる。減税効果がこの金利上昇効果を打ち消すほど大きいとは考えられない。
 それでも、財政赤字は一段と拡大し、景気の大きな減速がなければ、貿易赤字も縮小せず、双子の赤字がドルに対する信認を揺るがし続けるだろう。実際、大統領選後の短いトランプ・ラリー後の16年12月末以来、ドル指数は低下し続けている。金利上昇の下で、である。
 こういったなかでは、FEDは景気減速の下でも金融の正常化を推し進めて行かざるを得ない。長年にわたってマネーを拡大し過ぎたコストなのである。

 

2018 / 01 / 16  07:30

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2018.05.22 Tuesday